2011年01月12日

利他性の脳科学

ここんとこマイブームのキーワードが「利他性」。

昨年末に、こんな本↓を読んでみました。




脳科学も研究がすすんできて、
人の気持ちと脳の働きとの関係が
次第に明らかになっています。

この本では、
人が他人のために何かしてあげるという
利他的行動をとる際に
脳がどういう働きをしているかを知ることができます。

すごいな、と思うのが、
利他的行動というものが、
人間に生物的機能として備わっているということです。
(発動の度合いは個人差がありますが)

助け合うとか、支えあうということが
単なる理念としてあるんじゃなく、
人間の本能として備わっているということです。

なんか希望の持てるトピックだと思います。

posted by 政宗 at 01:29| Comment(0) | TrackBack(0) | リーディング編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月11日

ウッフィー経済



先週読みました。


100年くらい未来のお話です。

この時代、2つの技術革新がありました。

ひとつは記憶のバックアップとクローン技術による不死の実現。
もうひとつは、フリーエネルギーによる供給物資の無限化。

簡単にいえば、人類は、ありあまるモノと時間を手に入れたわけです。


そのことにより、人の価値観も大きく変化します。
モノや時間を節約するためのサービスを購入するために
貨幣を入手する必要がなくなります。

仕事はお金のためではなく、
純粋にやりたいことととして行うようになるわけです。

お金に変わって、
「やりたい」というモチベーションの元になるのが、
他人からの評価・評判。
それを貨幣化した「ウッフィー」とよばれるものです。

この時代の人々は、お金ではなくウッフィーのために働いてます。
(ちなみにウッフィーがなくても、生きてはいけます)


こんな環境のもと、主人公はフロリダのディズニーランドで働いてます。
彼の任務はホーンテッド・マンションの運営。
ゲストを喜ばせることに、心血をそそぐ日々でした。

ところが、ライバルが出現します。

そしてライバルと主人公との間に、
ホーンテッド・マンションの経営権をめぐる
壮絶なバトル(?)が繰り広げられます。


最初に書いたとおり、この時代の人々は
永遠の時間と無限の物資に恵まれています。

なのに、やってることがどれだけ有意義なのか、
というギャップが面白い。

バトルがエスカレートし、
とうとう主人公が殺害されるという事態も起こります
(と、言っても不死が実現している社会なので生き返ります)が、
この殺人犯のアリバイ崩しが後半の大きなヤマ。

設定を巧みに利用したトリックにちょっぴり感動です。


ストーリーもなかなか面白かったのですが、
やはり興味をひかれたのが冒頭に書いたような諸々の設定。


「無限の時間と物資が保証された社会では、
 人々はウッフィー(他人からの評判)のために働く」

この「ウッフィー経済」というのが、
私たちの目にしている資本主義経済と似てるようで似てなく、
つきつめて想像しようとしても、なかなかピンときません。

ただ、
人類の歴史に「資本主義の次の段階」というものがあるとするなら、
何となくこんな社会なんじゃないかな、と感じました。


そして、その萌芽みたいなものは身の回りでもよく遭遇する。
あわせてそんなことも思いました。
posted by 政宗 at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | リーディング編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

「利潤は求めて得られるものではない」




久々に骨のある本を読みました。

最近のマイキーワードは「複雑系」です。

この本では、複雑系の視点から経済現象や企業行動を説明しています。

全部理解できているわけではないのですが、
とりあえず心に残ったフレーズを紹介しておきます。

(P261)
 経験を積んだ経営者は、しばしば、「利潤は求めて得られるものではない、結果として得られるものだ」といったことを言います。経済学は、これを神秘的な言い方であり、経営者がひとびとをけむに巻いているに過ぎない、と解釈してきました。しかし、複雑系の立場にたってみますと、利潤というものが、いくつか少数の政策変数の関数であり、その政策変数を適切に選ぶことで利潤が最大化できる、といったこと自体が企業というものをきちんと見ていないことからくる誤った考え方だ、ということが分かってきます。

たとえば、商品の価格設定を考えてみます。

損益分岐点、需要・供給曲線など
価格決定の根拠となりうる計算式がいくつかありますが、
その計算通りに価格を決定しさえすれば、
はたして最大の利潤が得られるだろうか、
ということです。

経験的には計算通りにいかないことの方が多いと思います。

なぜ、こんな高い値段で売ることができるんだろうか、
という企業もありますし、
逆にいくら低価格にしても売れない企業もあります。



企業行動や経済現象は、
単一または少数の法則や原理に全てを支配されて存在しているわけではなく、
高い独立性をもった複数の要素が相互に影響しあって、
全体としてのふるまいを決定しているのです。

そして「独立性をもった要素」として重要なものの一つは、自然人一人ひとりの経済行動です。

先の価格問題で言えば、
損益分岐点や需要・供給曲線が意味をなさないわけではないですが、
それ以上に顧客や従業員の行動パターン、感性、人間関係性、文化・・などが
どう関連づいているかが「売れる価格」の決定に大きく影響してきます。

経営者は顧客満足度の向上、従業員のモチベーション対策、ブランディング・・など
様々な課題に向かい合いますが、それぞれがストレートに「価格」に結びつくわけではなく、
それぞれが、全体として良い方向に向かうよう関連づいた結果として、
「売れる価格」がひき上がっていくのです。



そう考えれば、総務だって、経理だって、人事だって、施設管理だって、
およそどんな仕事でも営業活動に結びついているんですね。
posted by 政宗 at 09:52| Comment(2) | TrackBack(0) | リーディング編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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