2009年03月03日

値引と値下げは意味が違う

就職したての頃に読んだ(読まされた?)チェーンストア理論の本を
ちょくちょく読み返してたりします。

いっぱしにDRMとかワクワク系とかに触れた後で読み返してみると
また違った感想をもつから、不思議。

渥美俊一氏がチェーンストア理論の普及を始めたのは、
国内の物価を半分以下に引き下げ、豊かな消費社会を実現しようという
ロマンを掲げてのことでした。

価格の引き下げがテーマになっているので、
いわゆる安売りのススメかと言えば、必ずしもそうではなく、
言ってみれば平さんが「安くていい家」をキャッチフレーズに
建築業界に殴り込みをかけた感覚に近い。


世間的に言う安売りは、値引販売。
自らの粗利を削り、メーカーの意図した価格より安い価格で販売する。
こうした安値を渥美氏は「チープ」と表現し、
この方法では市価の2〜3割安く販売することがいいところで、
しかも商品供給は安定しない、最低部類の販売方法と主張します。

彼が商業界に要求するのは、仕様発注と流通改革を背景にした
「ディスカウント」と呼ばれる手法。

先に販売価格を設定し、
その価格で販売できる商品仕様とオペレーションを
商人が主体的に考案・実現する。

こうして開発された商品は、
プロパー品と似ていて違う商品でプライベート・ブランドと呼ばれます。

他にはない商品なので、価格競争や値引などはありません。
ただ、先行する類似品との比較で値下げが発生するだけ。



不況、不況と言われつつも
国民の消費生活がそれなりのレベルを保てるのは、
プライベート・ブランドを提供できる
チェーンストアの存在に負うところが大きいのですが、
いかんせんこうした活動を行なうには相当なマンパワーと資金力が求められます。

渥美氏も、これができる企業が出現するまで、少なくとも30年程度の年月が必要と見ていました。

したがって、今プライベートブランドを展開している企業に対抗しようと思ったら、
30年くらいの長い目でコツコツと人材および資金を蓄積することから
始めなければなりません。

当面は定価で販売する実力をつけて、粗利をきちんと稼ぐこと。
値引していては、いつまでも値下げはできないのです。
posted by 政宗 at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | シンキング編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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